このサイトは、PC-88エミュレータ(*1)を中心に、レトロPC系の音源エミュレータ、レトロPCゲー(同人中心)を扱う懐古サイトです。 もともとはPC-88ゲームの攻略サイトとして立ち上げたのですが、管理人の趣味のため、いつの間にかに PC-88エミュレータ情報サイトになっていました(笑) 先ほども述べたとおり、当サイト88Breakの主眼は、PC-88Emulatorおよびその関連ツールについて、特徴などを踏まえてより詳細に、わかりやすく紹介するページであり、初心者に必要と思われる、インストールや実行に関する 初歩的なHowTo などはほとんど行いません(初心者のためのページという訳ではありません)。 中級者(少なくともBIOSとDISKの吸い出しは行えること)以上を対象に PC Emulatorを遊び尽くす 方法を書き留めておくことを重きに置いているため、初心者にはわかりにくいところもあります。 まるっきりの初心者であっても、このページを隅から隅まで見れば、だいたいのことがわかるようには書いているつもりです。 初心者の方は、P88SR・M88といったエミュレータの付属ドキュメントにはかなり詳細にセットアップ方法が書かれているので、まずはそちらを参照して下さい。というのも、ここで取り扱っている PCエミュレータは日本人が作者でありますので、当然ドキュメントも日本語ですし、家庭用ゲーム機などのエミュレータなどに比べ非常に取り扱いが簡単です。 PC上で機種が違うとはいっても PCをエミュレートするわけですから、共通点も多々あります。その最たる例が フロッピーディスクでしょう。 当時、PCのFDは5インチが最も普及しており、今でも5インチFDドライブは比較的容易に入手することができます。 そして、現在では FDドライブを使用してイメージを簡単に作ることができるツールが多くあります。 ようするに、その気になりさえすれば PCエミュレータは簡単に導入できるわけです。
というわけで、エミュレータの導入方法などはむしろ、うちよりも、藍恋さんのページや、UME-3さんのページをご覧になられることをお勧めします。
また、WESTSIDE社のお楽しみCD23に「M88のセットアップ方法」が書かれていますのでそちらをご覧になられてもよいでしょう。
前述してきた情報を読んでも、まるっきり実行方法がわからないのなら、88エミュレータの使用は止めた方が良いと思います。 それでも使用したい方は、とりあえず実際に吸い出しなどをやろうと努力して下さい。吸い出しツールなどを使って解らないときに、ここに書いてある文章とかを隅々読んでも解らない場合は、どの場面でどう解らないのか問題を限定して質問してください。 ツールが上手く動かないとか、ツールの使い方についての質問は大歓迎ですが、「最初から何をやってよいかわからない」と言う質問はしないでください。まずは自分で勉強する姿勢を持って下さい。情報は十分にあるのですから。
そういったコンセプトで運営しているということを、予めご了承下さい。
(*1)ここでPC-88のエミュレータというのは、PC-88で動くエミュレータではなくて、PC-88をエミュレートするものです、念のため。 当サイトで紹介するエミュレータは、すべてWWW上にて自由に取得可能なものです。 すでに公開中止されたエミュレータについては基本的には取り扱いません。
88Break にて紹介するエミュレータ、およびツールは、 基本的に下記の要件を満たすものになります。 ●エミュレータの紹介要件について 1.PC-8801mk2SR以降のタイトル(V2モード)が動作すること 2.上記1を満たし、かつ FDDが実装されていること (D88もしくはその他のディスクイメージ) ●ツールの紹介要件について 1.SystemROM(BIOS)関連ツールは、PC-8801mk2SR以降用のROM(FONT含む)を 吸出し、生成するものを取り扱います。 一部、PC-8001用のROMも扱えるツールの紹介をしていますが、 PC-8001用ROM(FONT含む)専用のツールは取り扱いません。 2.D88/T88変換,Program等のツールについては、D88・T88を扱うツール、 PC-8801mk2SR以降用のプログラムサポートツールを紹介します。 CMT形式との相互変換ツール、およびPC-8001用のプログラムサポートツール は取り扱いません。 3.M88拡張モジュールについては、主眼がM88で動作する拡張モジュール全ての 紹介であるため、それがPC-8801mk2SR以外の機能の拡張であっても 紹介する方針とします。
Machine | SystemROM(BIOS)の取得 | DISKイメージ(D88)の吸い出し |
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PC98x1,EPSON互換機 | ・P88SR,PC88WIN(M88,X88K)用ROM:PC88.ROM
1. P88SR付属のGETROM.EXEでFD取得
2. TransRomで直接取得
(要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
3. pseudo biosを、pb2p88を使って変換
(BASICを使用しないゲームのみ動作する) ・P88SR用辞書ROM:JISHO.ROM 1. P88SR付属のGETJISHO.EXEでFD取得 (辞書Romのある2HD扱可のPC-88のみ可) 2. M88tools for WIN(TransDisk)で直接取得 してファイルをリネームする。 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD) ・M88(X88K)用ROM:N88.ROM他(含フォント) 1. M88tools for WIN(TransDisk)で直接取得 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD) 2. TransRomで直接取得 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD) 3. pseudo biosを使用する (BASICを使用しないゲームのみ動作する) ・M88、PC88WIN、X88000用フォントROM: KANJI1.ROM,KANJI2.ROM 1. GETKにより98より取得 2. Gen88FontによりWin32フォントより抽出 3. M88tools for WIN(TransDisk)で直接取得 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
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1. P88SR付属のMAKE_HD.EXEにより98のFDDで吸出 2. MAHALITOを用いてバックアップし、それを変換 3. RDSK,DSKを用いてDSKファイルを作りそれを変換 (RDSKは要RS232Cクロス。現在DL不可) 4. M88tools for win(TransDisk)で88FDDで吸出 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
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AT互換機(DOS/V) | ・P88SR、PC88WIN(M88可)用ROM:PC88.ROM
1. M88用SystemRomを、M882P88を使って変換
2. TransRomで直接取得
(要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
3. pseudo biosを、pb2p88を使って変換
(BASICを使用しないゲームのみ動作する) ・M88用ROM:N88.ROM他(含フォント) 1. M88tools for AT(READROM)でFD取得 2. M88tools for WIN(TransDisk)で直接取得 (要RS232Cクロス・88実機のFDD) 3. TransRomで直接取得 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD) 4. pseudo biosを使用する (BASICを使用しないゲームのみ動作する) ・M88、PC88WIN、X88000用フォントROM: KANJI1.ROM,KANJI2.ROM 1. Gen88FontによりWin32フォントより抽出 2. M88tools for AT(READROM)でFD取得 3. M88tools for WIN(TransDisk)で直接取得 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
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1. M88tools for AT(READER)でAT機のFDDで吸い出す
(現在DLできず。要AT用5インチFDD
N88-BASIC NormalフォーマットのDISKのみ
標準D88イメージとは異なる形式) 2. M88Tools for AT(DITT)でAT機のFDDで吸い出す 3. RDSK,DSKを用いてDSKファイルを作りそれを変換 (RDSKは要RS232Cクロス。現在DL不可) 4. M88tools for win(TransDisk)で88FDDで吸出 (要RS232Cクロス・PC-88実機のFDD)
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Machine | テープソフトの吸い出し |
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PC98x1,EPSON互換機AT互換機(DOS/V) 共通 |
1. ひとまずテープからフロッピーに情報を移し、
フロッピーから起動できるようにしてイメージ化。
(ディスクイメージの吸い出しと方法は同じ) 2. TAPEの音をサンプリングしてwavファイル保存し、 Wav2T88にてT88形式のテープイメージへ変換。 3. CMTインターフェイス&データレコーダ付きのPC-88と Win機をRS232Cクロスで接続し、TransT88にて PC-88のデレコからT88形式のイメージを直接吸出。 |
エミュレータは、エミュレートする機種とは違う機種上でその機種を動かすため、 ソフトは通常その機種用の棒対ではなく、イメージと呼ばれる形に加工したものを使います。 (無論例外はあり、その機種用の棒対をそのまま使えるエミュレータもあります)ここで紹介するPC-88エミュレータも、PC-88用の棒対(DISK・TAPE)をイメージとして吸い出し、それを使っています (ただしP88SRのみ、標準フォーマットのDISKは88FDから直接実行可能)。 また、PC-88エミュレータはプログラムを実行するためのSystemを別途用意する必要があります。 それが、SystemROM(BIOS)と呼ばれるものです。
PC-88エミュレータのDISKイメージ形式は、一般にD88形式と呼ばれます。 これは、実用的な初めての88EMU(DISKサポート・動作が軽い)がP88SRであり、 P88SR用のDISKイメージが、D88であるからです。 (P88SR用のDISKイメージはもともと拡張子が不定でしたが、 多くのユーザーが、その管理の都合上、PC-88用のDISKのイメージ、と言うことで、 88DやD88といった形式をよく使うようになり、PC-88のSystemDISKのソフトの拡張子はj88を使っていることから、 88dよりもD88が主流となり、ついに作者であるぶるー氏も、D88をデフォルトにするようになりました。 ただし、どんな拡張子であれ中身が同じなら、問題なく動作します。 ただ、便宜上、D88形式と呼んでいるにすぎません。)
さらに後発のM88やPC88WIN・X88000も、P88SRのDISKイメージに対応していて、 D88の拡張子を判別するようになっているため、事実上のPC-88エミュレータ用DISKイメージの標準となっています。
また、テープソフトのイメージ形式としてT88イメージが存在します。 T88イメージはX88000のサポートするテープイメージであり、P88SRも同形式のテープイメージを使用可能になっています。
SystemROMとDISKイメージ・テープソフトの吸い出しに関することは、この文章の上に一覧表を書いておきます。 ただし、DISKイメージを吸い出すときは、予めDISKのプロテクトを外す必要があります。 ファイラーか何かを使ってPC-88実機でプロテクトを外したバックアップを作成し、 それをイメージ化するか、そのまま吸い出して、PC-98もしくはAT機上にてバイナリエディタを使って外すかしないと、 ソフトは正常に動きません。
SystemROMは、あくまで自分が所持しているPC-88実機から取得しましょう。 他者に譲ったり、ましてや譲り受けたりすることは、著作権に違反します。 また、DISKイメージも、自分が所有しているものを自分でプロテクトを外して吸い出して下さい。 (もしくは吸い出してから外して下さい)
確かに、多くの人にPC-88のソフトを遊んでもらいたい気持ちもあるにはありますが、 エミュレータの本質は、情報と棒対という2つの側面を持つソフトにおいて、 棒対の破損とそれに伴う情報の破損を防ぎ、いつまでもその情報を利用できるようにすることにあるはずです。
当然、私にROMやDISKイメージの譲渡に関してメールを送らないで下さい。来ても無視します 。